ゴルフと健康
(オリムピックゴルフ倶楽部会報誌 Vol. 2より )

       突 然 死  
                        
山田守義 (医学博士 山田整形外科 医院 院長)

 
ゴルフは健康によいと大多数のゴルファーは信じているでしょうが、時にはプレー中に突然死することもあります。
 発症から24時間以内の予期しない死亡を突然死と言い、日本では年間8万〜10万人が犠牲になっています。

 
@「ポックリ死願望の人が飛びつきそうなポックリ病(ハワイではdream disease)は残念な事に高齢者には起きず、青壮年に見られる摩訶不思議な病気で、就寝中に発症します。」
 当然、作業中やスポーツ中に突然死の頻度が高くなると考えがちですが、40才以上の場合、発症時の行動別では、就寝中ー40%・歩行中20%・作業中15%でスポーツ中は2〜3%と意外に少なく、ゴルフ中となると更に低くなります。(運転中ー3%)
 ゴルフ中の突然死は心臓と脳に起因する物があり、心臓に起因する事が大半ですので、中年以降の方は心筋への血流改善剤(舌下錠)を携行する事をお勧めします。と申しますのも、救急車が到着する迄、早くても5分は必要です。この5分間心筋への血流がある事がその人の運命を決定づけるのです。もし、血流が途絶すると心筋は死に陥り、心筋梗塞となり更に心停止となれば、救急車到着時には既に死亡していた事にもなりかねません。又、運悪く心停止となった場合でも、救急車到着迄に心肺蘇生できますと、一命を取り止める可能性が高くなります。
 A「機会があれば、心肺蘇生法をマスターしてはどうでしょうか。」
 B「次に脳に起因する突然死として、くも膜下出血がり、血圧の急上昇による脳動脈瘤破裂が原因ですので、非常に喜んだり興奮した時に起こりやすいと思われています。
 ゴルフ中での体調の急変はスタートホールのティーショットとグリーン上に集中しています。」

中年以降のスポーツ中の突然死は意外にゴルフ中に多く生じています。これは軽い運動の割には血圧変動が大きいスポーツだからです。従って、いきなりティーショットせずに十分ウォーミングアップした上、気軽にプレーすれば不慮の事故はかなり減少させ得ると思われます。

  第2ペー ジ健康ゴルフ十ヶ条(茅園建新)  第3ページゴルフを楽しむための一考(井上浩三)  第4ページ血液をさらさらにして安心してゴルフを楽しもう(鴻本 民)  
 
第 5ページ心身ともに健康で(春日秀樹) 第 6ページ脳梗塞(茅園建新 ) 第 7ページ熱中症(茅園建新)
 

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茅園建新      最終更新日 : 2007/08/20